『吉本隆明1968』
「団塊世代の吉本隆明体験」を書くというのが『吉本隆明1968』のモチーフ。若い世代に分かるように喩えを繰り出して解説するが、次第に我知らずのめり込み、気がつけば400ページを越えるボリュームになり、かつ中身も本格的な評論になった。それが、鹿島茂のこの本だと思う。...
View Article「大きな荷物の先まで神経が行き渡るように感じる」
人間は、全人工的自然を人間の「像(イメージ)的身体」とし、 全人間は、人工的自然の「像(イメージ)的自然」となる として表そうとしている超・自然哲学の具体例。...
View Article作品にある世界が本当なんじゃないか
以前、吉本隆明は、優れた作品は、これは俺にしか分からない、「俺のことを書いてるんじゃないか」という内閉感をもたらすと書いたことがあった。...
View Article1Q84年9月以後の空想
10歳のときに手を握った。そのときの想いを届けることが作品の骨格だったとしたら、空気さなぎに眠る青豆が天吾にぬくもりを送ったのだから、作品としては完結していることになる。 けれど、物語の流れからいえば、次の展開をどうしても空想してしまう。...
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